恐れ

地を這う人の思いが

どろりどろりと

うねり続けて

いつしか忌まわしき蛇の姿となった

あの仮面を見たまえ

怨念を持ち続けた

人の心が

呪わしい仮面となって

姿をさらけ出したのだ

おお!

これは戒めなのだ

物音一つ聞こえぬ深夜

両手で顔を覆い

そこにあるのは

人の顔か

鬼の顔か

おそるおそる

指でなぞる

暗闇の底