家を住み替える時には気を付けないといけません。なぜなら堀田和成先生によると、多くの物件で地縛霊がいるからです。そのような家に住むと原因不明の病気にかかったり、事故に遭ったりして、大変な目に遭います。ある人は家を買うにあたって先生に相談したところ、そこはやめなさいと言われました。そこで調べてみると、そこはかつて墓場だったようで、いまだに迷っている霊がおり、それらが住民に悪影響を及ぼしていたようです。先生が存命の間は、会員は家を借りたり、買う時には、必ず先生に相談しました。地縛霊がいないかチェックしてもらうためです。その結果、相談された物件のすべてがダメだった人もいます。地縛霊というのは土地に執着して死んだ霊のことですが、そのような霊がいる土地に家を建てると「ここは俺の土地だ! 出ていけ!」といった感じで住人に災いをもたらします。また墓場や処刑場、戦場の跡では、何百年経っても迷っている霊がいて、助けてくれ、というように干渉してくるそうです。
私の実家でもどうやら地縛霊がいたようです。家族は先祖供養の宗教に入っていましたが、そこでは仏壇のようなものを作って、そこでロウソクを灯し、その前で毎日お経を唱えました。その仏壇は2階にあったのですが、ある時、いつものようにロウソクを灯して階下にいると、なにやらパチパチと音がします。はじめは小さな音だったので気にしなかったのですが、だんだんと大きな音になってきたために2階に上がると、何と! ロウソクから仏壇に火が移って、天井まで火が回っていました! すぐに消防車を呼んで事なきを得ましたが、信仰しているのに、その仏壇から火が出るなんて、どうしてだろうと思ったものです。地縛霊は自分の存在を認めてほしいため、自分の存在を主張するそうです。火事のあった部屋の壁には雨水でできたようなシミがあり、よくみるとそれは髪の長い女性の顔をしていて、それに気づいた時にはぞっとしたことを覚えています。その家に住んでから父親は盲腸になって死にかけて、医師からあきらめてくれと言われたほどです。
そんな我が家でしたが、堀田先生に巡り合ってからは運命は好転していきました。ある時、先生が我が家に来られて、一つの部屋を指さし「ここに水を備えて、それを毎日替えるようにしなさい」と言われました。おそらく先生には地縛霊が見えたので、供養しなさいと言われたのでしょう。その後、偕和會の神殿を別の部屋に設けて、お祈りをするようになりましたが、しばらくたったころ、隣の家で火事があり、消防車が何台も来るほどの騒ぎになりました。火事のあった家は、我が家の神殿の裏側に接して建っていたのですが、不思議なことに、隣接していたにも関わらず、我が家にはまったく火事の影響はありませんでした。先生に無事を報告すると、何も言っていないのに「放火ですね」と言われたので、家族全員で驚きました。神殿の光によって延焼から免れたのだと、先生は言っておられました。
さてここからは私の話です。ある時、職場を変えたのを機会に、引っ越しをすることにしました。家を買うほどのお金はなかったので、マンションを借りることにして、良いと思う物件を数件選び、先生に見てもらいました。するとそのうちの一軒のみが大丈夫でしたので、そこに決めました。家賃は高かったのですが、先生が良いというので決めたわけです。その部屋はマンションの下の方の階にあり、東向きでしたが、冬になると寒くて、こたつに入っても震えるくらいです。しばらくすると隣にマンションが建ち、日当たりも悪くなりました。暖かくて、お日様が照った、明るい部屋に住みたいと思いながら暮らしましたが、やがて1年、5年、10年と経つにつれて、今まで払った家賃はいくらかと計算すると、かなりの額になります。安いところに住んで貯金すればよかった、先生が良いと言ったからここに住んだのに、どうしたらいいんですかと思ったものの、そのころには先生の個人相談は無くなっており、どうしようもありません。そうしてしばらくした頃に表通りを歩いていると、不動産の広告が貼ってあります。よく見ると、私の住んでいるマンションにある、いくつかの部屋が売り出されています。私は知らなかったのですが、新築当時からいくつかの部屋が売れ残り、それらは賃貸として使用されており、それらが今回、一斉処分されることになったようです。すぐに不動産屋に連絡して、部屋を見て回ると、上の方の階にある、南向きの部屋が残っていました。聞くところによると、この部屋はモデルルームとして使われており、今まで誰も住んでなかったそうです。内部は建築当時のままで、奇麗な状態です。モデルルームの備品もすべて提供しますと言われましたが、一応、他の部屋も見て回ろうとしたものの、不動産屋が鍵をなくしてしまい「さっきまであったのに、どこにいったのかな?」と探したが見つからず、中を見ることができません。きっとこれは、この部屋にしなさいという、神様の示唆だろうと思い、即決で買うことにしました。ここで驚いたのですが、この部屋は新築当時、高かったために誰も買わなかったようで、それが今や当初の4分の1の値段になっていました。つまり私が賃貸で住んでいた間にどんどんと値段が下がっていったようです。家賃で払った分を差し引いても、かなりのお買い得物件でした。おまけにその後、近くに大きなショッピングセンターができたために、今では購入当時よりも値段が上昇しています。堀田和成先生、ありがとうございました、と心の中で感謝しました。さらに、それまで通勤は、バイク、電車、自転車と乗り継ぎ、大変だったのですが、引っ越してしばらくしてから、職場まで一直線の道路が建設されて、今では車で通勤できています。本当にありがたいことです。
同じようなことを体験した人はたくさんいて、ある眼医者さんは開業するにあたって先生に相談したところ、ここにしなさいと指示された所が、その周りには何もなくて、こんなところで開業して大丈夫かと思ったのですが、先生が良いと言われたのだからと、そこにクリニックを建てて開業しました。するとしばらくして隣の土地に大きなスーパーマーケットが建ち、その結果、多くの患者が来院して、今では困るほどになっているそうです。またある人は土地を購入するに際して、先生に見てもらい決めたところ、何年かしてから土地計画が変わって、道路も建設され、すごく便利になったと言っていました。そしてこれは個人相談ではありませんが、かつて偕和會の東北事務所を建築するにあたり、そこの事務局長が堀田先生に指示を仰いだのですが、先生は、建物の基礎に使う杭を、普通の倍の量、設置するよう指示されたそうです。その後、何年かして、例の東日本大震災があったわけですが、周りの建物はすべて倒壊などを起こしたものの、事務所の建物はほとんど無傷のまま残ることができました。ちなみに同震災において偕和會の会員は全員が無事でありました。阪神大震災でも同じことが起こり、会員はすべて難を免れることができました。これらはすべて主の御加護によるものです。以上のことを考えますと、先生はどうやら未来が予見できるようです。先生が生まれてきた子供を見ると、その子の一生がほぼ予測できるそうです。もちろん自分の運命は自分の努力で変えれますが、正しい信仰に巡り合わない限り、前世からの因縁とカルマによって、定められたように一生を送ることが多いようです。
先生はもうこの世におられませんので、相談することはできません。地縛霊について、かつて先生は次のように言っておられました。「地縛霊のいる家に住んでしまって、引っ越せないなら、その地縛霊を供養するようにするのが、正道の信仰者のありかたです」と。また先生は結婚の相談も受けておられましたが、「自分が結婚するのだから、自分で付き合ってみて、そのうえで、自分で判断すべきでしょう。私が大丈夫と言ったからといって、結婚してうまくやっていけるかどうかは、本人の努力しだいで、そこまでは私は保証できません」と言っておられました。初期の頃には、会員でない人の相談も受けておられて、そんな時、あるお金持ちのお嬢様の縁談で、10人もの相手との相性を見たそうで、これには閉口しておられました。先生は、個人の欲望を叶えるために相談を受けていたのではなく、あくまでそれは信仰を成就させる手助けであったのですが、このような人は、相談しても感謝などせず、うまくいって当たり前と思うので、先生も大変だったろうと思います。けれども先生は、会員が不幸になるのを見るのは忍びなく、そんな欲深い我々の相談にのってくださっていたのでしょう。